高嶺の花も恋をしたい!
「でも、太一くんがゆっくりできないじゃない……」
「まあ……ちょっと罪滅ぼしというか」

 ひょっとしてまだ責任を感じているのだろうか。私のハジメテを奪ってしまったことの。本当に全く気にする必要はないのに。

 それに少しずつ体も馴染んで、高野に触れられると思うだけで受け入れる準備も整うくらいだ。もう全く痛みは感じないし、高野のリードで必ず高みに連れていってもらえる。

 初心者の私は誰かと比べることができないけれど、高野はきっと教えるのが上手いのだと思う。

 意外と世話焼きだったりするし。

 そうなればきっと製図の指導も上手なんだろうけど、これ以上甘えていいものなのだろうか。

 今でも十分すぎるほどの待遇で、罪滅ぼしなんて必要ないのに……。

「お前、誤解していないか?」

 ん? 誤解?

「俺はその……最近手加減ができないというか、せっかくの休みなのに、朝からぐったりしている花緒に対して申し訳なく感じているんだが」

 それって、抱き潰しちゃってごめんなさいってこと!?

 確かに最近は何度目かの行為の後、気を失ったかのように眠りについている。いつも最後の方の記憶がないのだ。

「だ、大丈夫よ。私そんなに弱じゃないから。ただちょっと眠いだけで……」
 
 だって、終業後に専門学校へ行って、そのままほぼ明け方まで求められては、眠たくて当然なんじゃないの?

「花緒の家、ここから遠いだろう? 朝疲れた体で帰って、そこから勉強って……なんか悪い」

 そんなことを考えてくれていたのか。

 私のアパートは、まだ大学時代に住んでいたままで、会社まで1時間以上かかる。

 大学には徒歩で通える立地だったけれど、通勤となるとバスと電車を乗り継いで通わないといけないのだ。
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