大好きな彼の裏の顔。
「それで、お嬢様。今日の講義は何時からでございましょう。出席の手配がございますので。」

「何時でも良いよぉ…」

わたしは適当に返事をした。

そんなことどうでもいいもん…。

カップをソーサーに置く音が、静かなダイニングに小さく響く。楓の眉がぴくりと動いた。

「何時でも良い、というのは困りますね。」

「だって!いいもんっ。楓!大好きだよっ」

敬語の皮を被った声が、わずかに冷たさを帯びる。楓はゆあの斜め後ろに立ち、背筋を真っ直ぐ伸ばしたまま見下ろしている。

「お嬢様の今日のスケジュールは二限からです。出席日数の管理も私の仕事ですので、「何時でも良い」で済む話ではございません。」


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