薔薇色って何色?――ロト7で人生をやり直すはずが、敏腕弁護士の執着愛に捕まりました――
「奏」

「何ですか!」

「目に毒ですよ」

「は?」

陸斗さんの視線が、すっと下がる。

「その格好。全部見えてますよ」

「…………」

私は固まった。

そして、恐る恐る自分の身体へ視線を落とした瞬間。

「見るなあああああ!」

慌てて布団を掴み、そのまま身体へぐるぐると巻きつける。

何で忘れてたの、私。

ついさっきまで昨夜の記憶がどうのこうので大混乱していたくせに、自分が今どんな格好でベッドの上にいるのか、完全に頭から抜け落ちていた。

「今さらでしょう」

「今さらとか言わないでください!」

「昨夜は――」

「それ以上言ったら本気で怒りますよ!」

「分かりました」

そう答えながらも、陸斗さんは全然悪びれていない。

むしろ、口元にうっすら笑みまで浮かべている。

昨日まで。

あんなに冷静で、隙がなくて。

仕事中なんて、何を考えているのか分からないくらい落ち着いていた人ですよね?

どうして。

婚約した途端、こんなことになるんですか。

「もう帰ります!」

布団を身体へ巻きつけたままベッドから降りようとした、その時。

「奏」

「今度は何ですか!」

反射的に振り返った瞬間、腕を引かれた。

「え――」

身体がふわっと傾き。

気づけば、陸斗さんの顔がすぐ目の前にある。

そして。

唇へ。

ほんの一瞬。

掠めるような口づけが落ちた。

「…………」

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