薔薇色って何色?――ロト7で人生をやり直すはずが、敏腕弁護士の執着愛に捕まりました――
昨日の晩。

バッグへ入れかけていた物を持ったまま、動きが止まる。

「部署長、それは困るって何回も言ってたみたい。話してるの聞いた子がいるって」

「そりゃ困るでしょ。神宮寺さん、仕事できるし」

「嫌味もないし、黙々とやるしね。人足りない時も結構入ってくれてたじゃん」

「なのに急に今日で終わりって……なんかあるんじゃない?」

胸の奥が、すっと冷えた。

昨日の晩、本社から突然連絡が入り、部署長は何度も困ると言っていた。

それでも今日付けで契約終了。

本人には事前連絡もなく、出勤してきてから知らせ、今日の勤務さえさせずに帰す。

「ここって急にシフト切るとかあるんだ」

「私、聞いたことないけど」

「私もない」

……やっぱり。

私だけが変だと思ったわけじゃない。

その時、新しいスマートフォンが立て続けに震えた。

最初は暢さん。

『神宮寺さん、そのまま待機してください』

続けて、

『愛梨さん、今どこにいますか? 引き返せます?』

すぐに愛梨さんから返事が入る。

『駅です。今から引き返します。神宮寺さんと合流したら連絡します』

今度は茂樹先生。

『では、一旦お二人で合流してください。そのあと近くのカフェへ移動して、そこで待っていてください』

さらに、

『僕が迎えに行きます。今、そちらの近くに移動しているので行けますよ』

暢さんから、

『では、それで対応をお願いします』

私は急いで返信した。

『了解しました。ここで待機します。愛梨さん、着いたら連絡お願いします』

『了解です。10分ほどで戻れます。神宮寺さんは施設から出ないようにお願いします』

『分かりました』

そのやり取りをしている最中、ロッカーに置いていた旧スマートフォンが震えた。

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