天才外科医の密かなる執愛~傾国の微笑は運命を耽美に狂わせる~
退勤の手続きを終え従業員通路を出ると、帰り支度を済ませた黎士が立っていた。待っていてくれたようだ。
「お疲れ様」
そう言って手を差し出してきたのは、やましさなどではなく、体を労わってのことだろう。どこか心配そうな眼差しが藍衣を覗き込んでくる。
「お疲れ様です」
普段なら人前で手を繋ぐのは……と躊躇するところだが、黎士が自分の体を心配していたと知っているので素直に手を取る。
その手を黎士は支えるようにすくって掴んだ。
「結果は? 成功したの?」
「もちろんです!」
藍衣は肩にかけていたバッグからスマホを取り出し、東雲のSNSを見せる。
【激メロ病院飯・完食】と名付けられた投稿には、昼食と夕食、両方の画像が並んでいて、さらには頬を膨らませてもぐもぐポーズを決める東雲のかわらしい姿。
食器を片付けに病室を訪ねると、皿は綺麗に空になっていて、彼女は「おいしかった」と満足げな笑みで応えてくれた。
「ケーキスタンドに煮物を置くなんて、あの脳筋には思いつかないだろうな」
黎士が笑みをこぼしながら言う。
「お疲れ様」
そう言って手を差し出してきたのは、やましさなどではなく、体を労わってのことだろう。どこか心配そうな眼差しが藍衣を覗き込んでくる。
「お疲れ様です」
普段なら人前で手を繋ぐのは……と躊躇するところだが、黎士が自分の体を心配していたと知っているので素直に手を取る。
その手を黎士は支えるようにすくって掴んだ。
「結果は? 成功したの?」
「もちろんです!」
藍衣は肩にかけていたバッグからスマホを取り出し、東雲のSNSを見せる。
【激メロ病院飯・完食】と名付けられた投稿には、昼食と夕食、両方の画像が並んでいて、さらには頬を膨らませてもぐもぐポーズを決める東雲のかわらしい姿。
食器を片付けに病室を訪ねると、皿は綺麗に空になっていて、彼女は「おいしかった」と満足げな笑みで応えてくれた。
「ケーキスタンドに煮物を置くなんて、あの脳筋には思いつかないだろうな」
黎士が笑みをこぼしながら言う。