さようなら、お別れしましょう
「ただ、五つ目が駄目だったとしても、イーザックを憎まないでくれ」
「ジグルズ様にとっては、大切な弟だからですか?」
「それもあるが、イーザックがいるからこそ力を隠し、この忌まわしい王の力を終わらせられる」
「王になり、妻を殺さないという選択肢はなかったのですか?」
ジグルズ様は私を見て、それから刺された傷口に視線を落とした。
「人の心は弱い。俺が王の力が必要だと考えるかもしれない。もちろん、それを思ったことはないが、先はわからない」
「まさか、ジグルズ様が……」
そう言いかけて、悪夢にうなされるジグルズ様を思い出した。
そして、しかたなかったとはいえ、私を助けてくれた時、ジグルズ様は王の力を使った――
「そうですね。私もそれがいいと思います」
「王の力は俺で終わりにする」
私を握る手が力強く、ジグルズ様の決意の固さを感じた。
「明日、グランツエルデ王国へ戻ろう。そして、王都へ向かい、五つ目の【契約】をイーザックから聞く」
「はい。ご一緒します」
イーザック様が父と交わした五つ目の【契約】。
私はすべての契約を知るため、ジグルズ様と共に、再び王宮へ戻る。
【契約】を無効にできると信じて――
「ジグルズ様にとっては、大切な弟だからですか?」
「それもあるが、イーザックがいるからこそ力を隠し、この忌まわしい王の力を終わらせられる」
「王になり、妻を殺さないという選択肢はなかったのですか?」
ジグルズ様は私を見て、それから刺された傷口に視線を落とした。
「人の心は弱い。俺が王の力が必要だと考えるかもしれない。もちろん、それを思ったことはないが、先はわからない」
「まさか、ジグルズ様が……」
そう言いかけて、悪夢にうなされるジグルズ様を思い出した。
そして、しかたなかったとはいえ、私を助けてくれた時、ジグルズ様は王の力を使った――
「そうですね。私もそれがいいと思います」
「王の力は俺で終わりにする」
私を握る手が力強く、ジグルズ様の決意の固さを感じた。
「明日、グランツエルデ王国へ戻ろう。そして、王都へ向かい、五つ目の【契約】をイーザックから聞く」
「はい。ご一緒します」
イーザック様が父と交わした五つ目の【契約】。
私はすべての契約を知るため、ジグルズ様と共に、再び王宮へ戻る。
【契約】を無効にできると信じて――