怖いはずの彼は、今日も私にだけ甘い♡
胸がきゅっとなる。

うれしい。 うれしいはずなのに、次の瞬間、先輩が笑いながら神崎くんの腕に触れた。

「そんなのわかんないじゃん。あたしのほうが蓮のこと知ってるし」

その呼び方に、頭が真っ白になる。

蓮。

名前で呼ぶほど親しいんだ。

しかも神崎くんは、その手をすぐには振り払わなかった。

もちろん、数秒だったのかもしれない。 ただ驚いただけかもしれない。

でも、その数秒がわたしには長すぎた。

見ていられなくて、わたしはその場を離れた。

胸が苦しい。 息がうまくできない。

自分でも勝手だと思う。 神崎くんはちゃんと断っていた。 別れないとも言ってくれていた。
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