怖いはずの彼は、今日も私にだけ甘い♡
「そういう顔すんな」 「どんな顔」 「かわいすぎる顔」

反則だ。 ほんとうに、この人は反則だと思う。

次の瞬間、そっと肩を引き寄せられる。 前みたいに突然じゃなくて、ちゃんと逃げ道を残してくれる抱きしめ方だった。

でも、わたしは逃げなかった。 そのまま神崎くんの胸に額を預ける。

制服越しに伝わる体温が、夜の空気よりずっとあたたかい。

「おつかれ」 耳元で落ちる声がやさしい。

「神崎くんも」 「今日、頑張ってたな」 「見てた?」 「見てた」 「ずっと?」 「かなり」 「恥ずかしい」 「俺は嬉しい」
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