怖いはずの彼は、今日も私にだけ甘い♡
特別扱いされるたび、嬉しい。 でも同時に、信じきれない。

ある日の放課後、私は図書室の返却当番で帰りが遅くなってしまった。

校門へ向かう途中、昇降口で見慣れた後ろ姿を見つける。

神崎くんだった。

壁にもたれて、スマホを見ている。 その姿を見た瞬間、胸が跳ねた。

「神崎くん?」 呼ぶと、彼はすぐに顔を上げた。

「おせぇ」 「え?」 「終わるの待ってた」 「……私を?」

聞かなくてもわかるのに、信じられなくて聞いてしまう。

神崎くんは面倒くさそうに眉をひそめた。
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