怖いはずの彼は、今日も私にだけ甘い♡
『おまえの声聞いたら、余計ひどくなった』 「何が?」 『好きが』 低く落ちてきたその声に、思わず目を閉じる。

近くにいないのに、抱きしめられたみたいに苦しい。

「わたしも」 気づけば、素直にそう言っていた。

『……何』 「声聞いたら、会いたくなった」 静かな夜に、自分の言葉だけがやけに大きく感じる。

神崎くんはすぐに返事をしなかった。 そのかわり、少しだけ乱れた呼吸が聞こえる。

『それ、ほんとにやめろ』 「え」 『かわいすぎて無理』 「神崎くんも同じこと言うよ」 『おまえに言うのと、おまえに言われるのは全然違う』

その答えがなんだかうれしくて、わたしは枕をぎゅっと抱きしめた。
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