怖いはずの彼は、今日も私にだけ甘い♡
『なあ』 「なに?」 『キスしたい』 あまりにまっすぐで、頭が真っ白になる。

「っ……」 『電話越しなのに何言ってんだって感じだけど』 「う、うん……」 『したい』 二回も言われたら、心臓がもたない。

「……わたしも」 小さく答えると、電話の向こうで神崎くんが息をのむ気配がした。

『今の、かなりやばい』 「知らない……」 『明日、覚悟しとけ』 「何の」 『会った瞬間、たぶん我慢できない』 「ちょっと待って」 『無理』 「学校だよ?」 『知ってる』 「絶対だめ」 『じゃあ放課後まで我慢する』 真顔で言っているのが声だけでわかって、わたしは思わず笑ってしまう。
< 94 / 100 >

この作品をシェア

pagetop