偽りの婚約者さまは、この関係を終わらせる気がない!
週が明けて出社すると、久世部長は外出先からそのまま昼頃に出社する予定になっていた。
別に急ぎの用事があるわけではなかったものの、これからのこともあるし、なんとなく一度顔を見て話しておきたかったなと思いながら午前中の仕事をこなした。
すると昼休憩に入る少し前、外出先から戻ってきた久世部長は、自席のパソコンでいくつか用事を済ませたあとに私の席までやってきた。
「片瀬、これから昼休憩だろ? よかったら、一緒にランチに行かないか」
「あ、はい。私は大丈夫ですけど……いいんですか?」
「ああ。俺もちょうど昼を食べるところだから」
久世部長はそう言って頷くと、ほんの少し目を細めて笑う。
いつも仕事中に見るのとはどこか違う柔らかな表情を間近で見てしまった私は、一瞬だけドキリとして反射的に視線を逸らした。
そういえば、この人は顔面がよかったんだった。
毎日のように顔を合わせているせいですっかり『久世部長』としか認識していなかったけれど、改めて見れば明らかに整った顔立ちをしている。
三原さんが彼女はいないのかと気にするのもわからなくはない。
周囲の人たちは私たちが一緒に席を立っても特に気にする様子はなく、おそらく昼休憩を利用して仕事の打ち合わせでもするのだと思っているのだろう。
上司と部下が二人でランチへ出ること自体には何の違和感もないようだった。
別に急ぎの用事があるわけではなかったものの、これからのこともあるし、なんとなく一度顔を見て話しておきたかったなと思いながら午前中の仕事をこなした。
すると昼休憩に入る少し前、外出先から戻ってきた久世部長は、自席のパソコンでいくつか用事を済ませたあとに私の席までやってきた。
「片瀬、これから昼休憩だろ? よかったら、一緒にランチに行かないか」
「あ、はい。私は大丈夫ですけど……いいんですか?」
「ああ。俺もちょうど昼を食べるところだから」
久世部長はそう言って頷くと、ほんの少し目を細めて笑う。
いつも仕事中に見るのとはどこか違う柔らかな表情を間近で見てしまった私は、一瞬だけドキリとして反射的に視線を逸らした。
そういえば、この人は顔面がよかったんだった。
毎日のように顔を合わせているせいですっかり『久世部長』としか認識していなかったけれど、改めて見れば明らかに整った顔立ちをしている。
三原さんが彼女はいないのかと気にするのもわからなくはない。
周囲の人たちは私たちが一緒に席を立っても特に気にする様子はなく、おそらく昼休憩を利用して仕事の打ち合わせでもするのだと思っているのだろう。
上司と部下が二人でランチへ出ること自体には何の違和感もないようだった。