星空玲&如月みぞれコラボ第二巻『あの笑い声の隣で私は透明だった。』清水あゆみ・牧野結菜役…星空玲 ベール・榊奏多役…如月みぞれ

第二章 モヤモヤ

──放課後

「結菜、バイバーイ!」

「あゆみ、まったね〜!」

結菜は「部活があるから」って言ってたし、すぐには帰らないのかなー?

いっしょに帰りたかったな。

私は階段を降りて、校門をでた。

「ねぇねぇ今日の宿題さ、理科だよねー」

「そうだよー。マジだっる」

周りの声が耳に届く。

……ん?今日の宿題は理科!?

教室に忘れちゃった……。

戻んなきゃっ!

今まで行った道を戻って、教室に行く。

ふと、その時。また聞き覚えがある声が聞こえる。

「そうだよね〜!!それでさっ、昨日塾のテストで最高得点取れたの〜」

「えっ!?結菜すごっ。俺なんて、平均点も超えてない……」

結菜がいるのかな?

スパイのように、教室をのぞく。

「そういえば、音楽の先生、また面白いこと言ってたよねっ!」

「たしかにそうだな〜!」

……まって。これって結菜と奏多じゃん?

二人の姿が視界に入った瞬間、胸の奥で何かが粉々に砕け散る音がした。

結菜も、奏多のことが、好き、なの?

嫌な予感がした。

私も奏多のことが大好きだから。

どうしよう……?

私は宿題のことも忘れて、すぐに学校を飛び出した。

なんで?なんで結菜が奏多と話してるの……?

……しかも、仲良さそうだった……。

……私、どうなっちゃうのかな。

でも、奏多を見て好きにならない人はいない。しょうがないかもしれない話だけど──

私は命の次に大事なものを、失った気がした。
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