君の才能ごと、独り占め
3☆この気持ちはなんですか…?
朝、教室に入ると榊くんがすでに席についている。私が「おはよう」と言えば、彼は短く「おはよう」と返す。それだけのやりとりなのに、その一言をもらえるだけで心が落ち着いた。
授業でわからないところがあれば、ノートの端に簡潔な式を書いて見せてくれる。移動教室で迷えば、何も言わず近くを歩いてくれる。重い教材を運んでいれば、いつのまにか半分持っていってしまう。
親切をわざわざ親切そうにしない人だった。
だからこそ、余計に特別に感じた。
私が彼に惹かれはじめるのに、そう時間はかからなかった。
けれど問題は、私だけが彼を意識し始めたわけではないということだった。
「ねえ榊くん、放課後って空いてる?」
「今度一緒に写真撮っていい?」
「副会長の仕事、手伝えることあったら言ってね」
休み時間のたびに、榊くんの周りには女子が集まる。
彼は必要最低限の返事しか返さないのに、それでも人気は落ちない。むしろ、そのそっけなさが余計に魅力らしかった。
私はそんな様子を見ながら、勝手に落ち込んでいた。
授業でわからないところがあれば、ノートの端に簡潔な式を書いて見せてくれる。移動教室で迷えば、何も言わず近くを歩いてくれる。重い教材を運んでいれば、いつのまにか半分持っていってしまう。
親切をわざわざ親切そうにしない人だった。
だからこそ、余計に特別に感じた。
私が彼に惹かれはじめるのに、そう時間はかからなかった。
けれど問題は、私だけが彼を意識し始めたわけではないということだった。
「ねえ榊くん、放課後って空いてる?」
「今度一緒に写真撮っていい?」
「副会長の仕事、手伝えることあったら言ってね」
休み時間のたびに、榊くんの周りには女子が集まる。
彼は必要最低限の返事しか返さないのに、それでも人気は落ちない。むしろ、そのそっけなさが余計に魅力らしかった。
私はそんな様子を見ながら、勝手に落ち込んでいた。