過去の傷も全部、君の熱で上書きして。
お風呂上がり、部屋に運ばれてきたのは地元の旬の食材をふんだんに使った豪華な懐石料理だった。
とろけるような豊後牛のしゃぶしゃぶに、季節の美味しいお酒。
温泉上がりで少しタガが外れた結衣は、廉に勧められるままお酒を飲み、すっかり心地よく酔っ払ってしまっていた。
「結衣ちゃん、これすごく柔らかいですよ。はい、あーん。」
「ん・・・あーん・・・。」
普段なら照れて拒むようなあーんも、今の結衣は素直に口を開けてパクリと受け止める。
「んふふ、おいしい・・・。廉くん、これすっごく美味しいよ。」
「よかった。・・・ねえ、結衣ちゃん、酔うとすごく甘えん坊になるんですね。」
廉の膝の上に自分からすっぽりと収まり、彼の胸元にすりすりと頭を擦り付ける結衣。