過去の傷も全部、君の熱で上書きして。

俺は震える手で結衣ちゃんの頬を包み込み、ボロボロと溢れる彼女の涙を丁寧に唇で拭った。


​「迷惑なわけないだろ! 最高のプレゼントだよ! ありがとう、結衣ちゃん・・・っ。」

「れ、廉くん・・・?」

「順番なんて気にしなくていい。俺はもう、ずっと前からあんたとの結婚を決めてたんだから。」​


俺はポケットから、ずっと温めていた指輪のケースを取り出し、彼女の前で片膝をついた。


​「会社の上司にも、もうずっと前に『結衣さんと結婚します』って報告してありました。噂なんて突っぱねる準備も、あんたを一生養う準備も、全部できてる。」


​目を見開く結衣ちゃんの手を取り、薬指にダイヤの指輪を滑り込ませる。


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