過去の傷も全部、君の熱で上書きして。
まっすぐな告白の言葉が、夜の静寂に響く。
「試していいですよ、俺のこと。・・・一生、結衣さんだけを愛し続けるって、証明してみせますから。」
包み込むような抱擁と、まっすぐな言葉。
過去の傷を否定せず、丸ごと受け止めて愛してくれる廉の情熱に、結衣の心の中にあった頑なな防壁が、ついに音を立てて崩れ去った。
(・・・・この人なら・・・・瀬戸くんなら、信じてもいいのかな・・・・・。)
結衣は震える手で、そっと廉のスーツの背中をつかみ返した。
涙で濡れた瞳で彼を見上げ、小さく、けれどしっかりと頷く。
「・・・私で、いいの・・・・? わがままだし、可愛くないかもしれないけど・・・っ。」
「俺は結衣さんがいいんです。結衣さんじゃなきゃ、嫌なんです。」
結衣の返事を聞いた瞬間、廉の表情がパッと明るくなり、狂おしいほどの愛おしさを込めて結衣を再び強く抱きしめた。
「・・・ありがとうございます、結衣さん。・・・もう、後戻りできませんからね。」
耳元で落とされた低く甘い誓いとともに、夜の静寂の中でふたりの心と距離は、完全にひとつになった。