過去の傷も全部、君の熱で上書きして。
もう理性が吹き飛びそうで、このままベッドへ連れて行って全身で俺の愛を刻みつけたい────。
そんな衝動が全身を駆け巡った。
だが、俺はぐっと踏みとどまり、結衣先輩の首筋に額を預けて荒い息を吐いた。
「・・・っ、廉くん・・・・・?」
「・・・ダメだ。これ以上したら、俺、本当に歯止めが効かなくなる・・・。」
「廉、くん・・・。」
「結衣先輩との『本当の初めて』は、もっと特別な場所で、最高の形で迎えたいんです。・・・だから、今日はここまで。」
名残惜しそうに唇を指で撫でながら笑ってみせると、結衣先輩はどこか安心したような、でもほんの少し寂しそうな顔で俺を見つめた。