過去の傷も全部、君の熱で上書きして。
そして、当たり前のような顔で結衣の手をギュッと恋人繋ぎで握り締める。
「ちょっと、手・・・・っ! スーパーの中で繋ぐのは危ないって!」
「誰も俺たちのことなんて見てませんよ。それとも、俺と夫婦みたいにお買い物するの、嫌ですか?」
「ふ、夫婦って・・・っ」
からかうような廉の笑顔とダイレクトな言葉に、結衣は一瞬で顔を真っ赤にした。
廉は満足そうに微笑むと、握った手を離さないまま、片手で器用にカートを押して鮮魚コーナーへと向かう。