過去の傷も全部、君の熱で上書きして。
「ちゃん」付けの甘いニュアンスが胸の奥に直接響いて、結衣の顔は耳たぶから首筋まで一気に真っ赤に染まった。

照れくささと甘い痺れで、廉の胸元に顔を埋めて隠してしまう。​


「・・・ずるい・・・そんなの、照れるに決まってるじゃない・・・・。」

「可愛い。」​


顔を隠す結衣の頭を、廉は愛おしそうに何度も撫でた。​


「照れて顔真っ赤にしてる結衣ちゃん、世界で一番可愛いです。・・・ねえ、顔見せて?」

「やだ、見せない・・・・。」

「見せてくれないと、意地悪したくなります。」


​そう言って、廉は結衣の背中に回した手に少し力を込め、ゆっくりと結衣の顔を覗き込んだ。

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