青く、淡い、フィルターの向こう側  -あの頃、好きと言えなかった君と大学で再会した-
衝撃的な言葉に、思わず目を瞠ってしまう。
思い切った感じの告白に対してそんな風に言うのかと心臓がざわざわした。

しかしのちに続く女の子の言葉もなかなかのものだった。

「……はぁ?なにその言い方。せっかく私が告白してあげたのに」

青天の霹靂。謎の上から目線。
オフショルの甘め白ワンピの清純派天使が、一気に海外ハイスクールドラマの女王蜂に変身した。

すると夏希は髪を掻き乱し溜息を零す。

「それが素やろ?高校の時からカースト上位の男にばっか媚びとるの知っとるし。俺のことはほっといてや」

「なっ……私のこと知らんくせに!なによそれ」

「隠キャのヒョロガリ君」

「え……?」

「俺のこと、高イチの時そう呼んでたやろ。ちゃんと覚えとるけん。薄っぺらい気持ち伝えられても実感湧かんし困るわ」

ごめんな、と言い残し去ってゆく。

その背中はいつもより少しだけ丸くなっているように見えた。

一方、取り残された女の子は唖然として押し黙ったまま。しかし、しばらくすると顔を真っ赤に俯いた。

まさかのまさかで、高校時代の同級生だったとは。

由紀の知らない夏希の高校時代。
隠キャのヒョロガリ君などと呼ばれたことへの恨み節を突きつけた夏希の顔は酷く冷めていた。

大丈夫だろうか。
きっと互いに消耗する時間だったことだろう。

そんな事を考えている最中、背後でこそこそと空気の読めない男が問う。

「……いま慰めに行ったらワンチャンあるやろか?」

「止めはせんけど、返り討ちに遭うと思うよ」

「マジかぁ……」

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