桜吹雪が終わったらキミとまた出会いたい
木漏れ日の章

不思議な男の子

病室のドアが、突然開いた。

「……あれ?」

入ってきたのは、見たことのない男の子だった。

同い年くらい……かな。

制服姿で、髪は少し乱れている。

男の子は私を見ると、一瞬だけ首を傾げた。

「……ここ、俺の病室じゃないの?」

「え?」

私も首を傾げる。

「ここ、303号室だけど」

「……」

男の子が固まった。

そして、ゆっくりと病室の入口にあるプレートを見る。

「…………あ」

数秒の沈黙。

「病室間違えた!」

「……」

思わず、ぽかんとしてしまった。

男の子は慌てたように頭を下げる。

「ご、ごめん! 完全に自分の病室だと思ってた!」

「……ふふっ」

思わず笑いが漏れた。

「え?」

男の子が顔を上げる。

「いや……ごめんなさい」

「なんで謝るの?」

「だって、笑ってるから」

「……だって」
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