桜吹雪が終わったらキミとまた出会いたい
男の子は嬉しそうに笑った。

「お、また笑った」

「……何?」

「いや、昨日も笑ってたから」

「……」

なんだろう。

この人と話していると、自然に笑ってしまう。

「そういえばさ」

男の子がベッドの横まで歩いてくる。

「俺、遠宮悠陽」

「……悠陽?」

「そう! 遠宮悠陽。よろしく!」

そう言って、悠陽は右手を差し出した。

私はその手を見る。

握手なんて、いつ以来だろう。

少し迷ってから、そっと手を伸ばした。

「……愛染月奈」

「月奈か!」

悠陽はにっと笑った。

「じゃあ月奈、よろしくな!」

「……うん」

たったそれだけ。

名前を交換しただけなのに。

胸の奥が、少しだけ温かくなった。

友達って。

こういうところから始まるのかな。

そんなことを思った。
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