桜吹雪が終わったらキミとまた出会いたい

また会った

次の日。

私はいつものように、ベッドの上で本を読んでいた。

昨日のことを思い出す。

病室を間違えて入ってきた男の子。

名前も知らない。

年齢も、どこから来たのかも知らない。

ただ――。

「……変な人だったな」

小さく呟く。

そのとき。

コンコン。

病室のドアが鳴った。

「はい?」

「失礼しまーす!」

昨日の声だった。

「……え?」

顔を上げると、昨日の男の子が立っている。

「よし!」

男の子は入口にあるプレートを確認した。

「今日はちゃんと303号室!」

「……昨日、そんなに間違えたこと気にしてるの?」

「そりゃ気にするだろ!」

男の子は胸を張った。

「俺、学習する男だから!」

「……昨日の今日だけど」

「そういう細かいところは気にしない!」

「自分で言うんだ……」

思わず笑ってしまう。
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