Office Battle!不満だらけの女たち
「やだ。そんなに悩まないで。
無理にとは言わないし、気が乗らないなら断ってくれて全然いいのよ」

「どうしてその人を私に紹介しようと思ったんですか?」

「いい人いませんか?って口癖のように言う人なのよ。モテるタイプからは遠いかもしれないけど、味のある面白い人でね。
本気で彼氏募集中の人には、ちょっと向かないかもしれないけど、飲み相手としては、お勧めだから、宮本さんみたいに少し彼とに詰まっているときの気分転換の相手にはいいかなと思ったの」

「そうですか…」

オタクで且つ味のある面白い人って表現が、少し危険なにおいを感じる…。
だけど。

「じゃあ、もし相手の方が私でもいいよって言ってくれたら、お願いします」

健史にちょっとあてつけしてやりたいって思ったから、お願いすることにした。
私がまさか自分以外の男の人と二人で会うなんて、今の健史は夢にも思っていないだろう。
少しくらい、心配してほしかった。

「無理してない?強引に聞こえちゃったかしら?」

「そんなことありませんよ。今まで彼氏一本でしたけど、少し余所見してみたくなりました」

「じゃあ、相手の予定を聞いておくわね」

「あの、伊藤さん、この話、ここだけのことにしてもらえませんか?」

「もちろんよ。宮本さんも、私が旦那に二択を迫った話、誰にもいわないでね」

そう言って、ぺろっと舌を出した伊藤さんは、なんだか可愛らしくて、とてもアラフォーには見えなかった。
< 49 / 80 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop