Office Battle!不満だらけの女たち
「違うよ。タクシーチケット」

「ええ!これが!あの、噂の?」

「噂のって」

またクスクスと笑ってるし。

「だって、本物初めて見ました。
タクシーチケットなんて、バブル時代の遺跡じゃないですか」

「坂下さんって面白いね。今日はこれ使えばいいよ」

「いやっ!いけません!」

田川さん、何を言い出すの?ビビるよ。

「どうして?」

不思議そうに問われた。

「だって、ここからうちまでタクシー使ったら、いくらになるんだろう…、とにかく高額です!
私なんかのために、貴重な経費使っちゃいけません」

「大丈夫だよ。いや、むしろ使ってほしいんだ」

はぁ!?
どういうことなんだろう。
わけわかんない。
どういう返答をするのがベター?

「オレ、営業だから、経費を余らすと逆に叱られるんだ。
ちゃんと営業してんのかってね」

「そ、そうなんですか…」

「とは言っても、こんな風に女の子に使うことはめったにないんだけど。
でも、今日は楽しかったし、せめてものお礼に、受け取ってくれないかな?」

「はぁ~、なんか、さすが広告代理店って感じですねぇ~。バブリー」

そう言うと、田川さんは声をあげて笑った。

「あっはっは!いや、失礼。
可愛いんだね、坂下さんって」

ドキューーーン!
なにその笑顔!ヤバイ!マジになる!
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