Office Battle!不満だらけの女たち
「おはよう」

月曜日、出社して挨拶をすると、周囲からの視線が集まったように感じた。
今日は早速沙希がコーディネートした服を着てきた。
白のワンピースに、元々持っていた紺にベージュのラインの入った夏用のジャケット。
靴もバッグも新しく買ったもの。
更に、口調まで改めた。

『いい?七海は早口すぎるの。
早口女では男は癒せない。ゆ~っくり、の~んびり、話すのよ』

と沙希に言われたのだ。
ゆっくりのんびり話してたら、電話も打ち合わせも進まないじゃないかと主張したけど…。

『無駄な言葉が多いだけ。
ゆっくり話す分、ゆっくり考えて、必要なことだけを簡潔に言えばいいの』

と、一喝されてしまったのよね。
私の意見は全て却下され、

『いいから、騙されたと思ってやってみなさいって!』

と、あまりに熱心に沙希が言うから、もう半ばヤケクソ気味に、女らしい自分を演じることにした。

「有賀さん、チェックお願いします」

後輩がやってきた。

「いいわよ。ここに座って」

ゆっくりゆっくり…。
ついでに笑顔も作る。

『女の幸せは笑顔が招く!』

沙希がうるさく言うから仕方ないわ。
なんで後輩にまで気を使わなきゃいけないのよ。ああ、メンドクサイ。
それでも、頑張るって決めたから、実行した。

電話でも、同僚との会話でも、上司や外部との打ち合わせでも。
そして、にっくき坂下から話しかけられても。
固い固い決意の元、笑顔でのんびり口調!
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