イケメン男子は、天然美少女を一途に溺愛中。
「白石が作ったの」

「……うん」

「俺に?」

「そうだよ」

次の瞬間、湊はひどく困ったような、でもうれしそうな顔をした。

「それ、反則」

「なんで」

「断れなくなるから」

その言い方がやさしくて、紬は少し笑った。

「最初から断らせる気なかったし」

すると湊も、かすかに笑う。

「白石ってたまに強いよね」

「知ってる」

「自分で言うんだ」

教室のざわめきの中、そこだけ少し静かな空気が流れる。
でも、人目が気になってしまって、紬は小さく言った。

「ここだと落ち着かないから、屋上の階段のとこ行かない?」

湊は少し驚いたあと、うなずいた。
< 44 / 118 >

この作品をシェア

pagetop