もう戻れない
「本当だね。嫌な言い方するけど、法戸くんの指紋しかなくて、弾の装填も法戸くんの役割なら、疑われても仕方ないよ?」
法「分かってます。僕が操作できるから、弾を一つ二つ抜いておくこともできます。ただ、沙和さんに伝えておけば疑念は晴れると思って」
「…会長の指示で見まわりに行ってたなら、直接手は下せないよね」
一歩進んだかと思うと、立ち止まって一歩下がってしまう。なかなか思うように進まなくて、焦りだけが先走る。消去法と言いながらも、話を聞いた人を完全に疑っていないわけでもない。
法「沙和さん。犯人を早く見つけたい気持ちも分かるので、協力してます。でも、焦っても見えるものも見えなくなりますよ」
「うん…、分かってる。ありがとう」
会長室の机にあった銃で、殺されたと思っていた二人。それが違うと分かっただけでも、進歩かもしれない。また次の人に話を聞いて事実を繋げていけば、いつか正解が分かるはず。
法「また協力しますから」
次は誰に話を聞こうかな。