一夜限りの恋だったはずなのに、最強総長は息子ごと私を離してくれない
* * *
「――っ……!」
白い天井が、ぼんやりと滲んでいる。
額に浮かんだ汗を、助産師さんが優しく拭ってくれた。
「杏奈さん、もう少しですよ」
「……はい……っ」
声を出すことすら苦しい。
それでも、私は必死に息を整えた。
「ゆっくり息を吐きましょう。大丈夫ですよ」
「……この子……大丈夫ですか……?」
「大丈夫です。赤ちゃんも頑張っていますよ」
その言葉に、胸がいっぱいになる。
怖かった。
これから私は、この子を一人で育てていく。
