京都弁男子に溺愛されています〜憧れの小説作家は気になる彼でした〜
 男友達と遊ぶのは大学生の時以来だ。服装に悩むがきらきらしい恰好をしていたら、何か勘違いでもされたらこちらも変な気持ちになる。あくまで友達なのだから、そこまで気負わなくてもいいだろう。

 いつも通り化粧をして、髪もシニヨンにしてまとめる。
 五月とはいえ最近は暑くなってきているので、半袖でいいか。カーディガンを羽織って、ジーンズタイプのミモレスカートを履く。靴は動きやすいようにハイカットのスニーカー。

 時間が近づいてきたので、急いでバッグに荷物を詰める。最後に鍵を閉めて「行ってきます」と出てきた。

 待ち合わせの時間まで十分以上早く着いてしまったが、遅刻するよりかはいいだろう。

「寧々ちゃん」

 名前を呼ばれ振り返ると、ラフな恰好をした伊織がいた。相変わらずの美男子っぷりである。

「早く来てくれたんやね、おおきに」
「遅刻したくないからね」
「そういうことにしとこか」

 そんな風に言っているくせに、伊織だって待ち合わせより早く来ているではないか。そう言おうと思ったが、口のうまい伊織に言ったとてどうせ言いくるめられるに違いない。
 寧々は「はいはい」とだけ返した。
< 24 / 143 >

この作品をシェア

pagetop