京都弁男子に溺愛されています〜憧れの小説作家は気になる彼でした〜

あじさいデート、近づく心

 伊織を好きだと認めてから、気持ちが楽になったと思う。振られてすぐに次の恋へ進む自分に嫌気がさしたりもしたが、伊織が魅力的な人だから好きになったのだと言われて腑に落ちたのだ。
 どうやらちゃんとした理由が欲しかったようで、その言葉で確かに寧々は救われた。

 明日からとうとう六月が始まる。梅雨がくるのは勘弁願いたいが、それよりも楽しみなことがあった。伊織とのあじさいデートだ。
 伊織とは六月中旬の土日に行こうと話をつけているので、あと二週間ほどでまた会えるのだと思うと胸が高鳴る。

 それから数日に一回はメッセージを送り合うようになり、寧々もその時間を心待ちにしていた。
 伊織という人は自分のことを教えてくれないけれど、それでも彼の魅力は劣えることはない。名前と年齢しか知らないのに、それでも好きになってしまえるほど伊織は素敵な男性なのだ。
< 46 / 143 >

この作品をシェア

pagetop