京都弁男子に溺愛されています〜憧れの小説作家は気になる彼でした〜
 デート当日、寧々はゆっくり起きて昼ご飯をしっかり食べてから支度を始めた。
 今は夏なので、汗や皮脂が目立ってしまわないように念入りに拭き取る。夕方から落ち合うとはいえ、無様なところを晒したくない。
 念入りにスキンケアをして、ファンデーションを肌に押し込んでいく。
 それから眉や瞼に色を乗せて、伊織に少しでもかわいいと思ってもらえるような、そんな女性になるために仕上げる。

 髪はシニヨンにして、髪留めはあじさいの鮮やかな青が目を引くかんざしをそっと差し込む。
 あじさいの花言葉は移り気や浮気などあるが、そもそも恋人ですらないので関係ない。花言葉も素敵だが、それよりも伊織との思い出を大切にしたい。寧々はそんな想いを込めてあじさいのかんざしにしたのだ。

 もちろん浴衣もあじさいの花柄を選んだ。かんざしは青色のあじさいにしたから、浴衣は紫色の上品な色が素敵な浴衣にしたのだ。
 ネットで着方の練習をした甲斐があり、今日はうまく着ることができた気がする。

 バッグももちろんあじさいの柄。こちらは水色の淡い色が優しさを見せてくれる色なので、あじさいのものを身にまとってもあじさい同士が喧嘩することはないだろう。

 下駄も履き、準備万端である。
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