総長の愛が、重すぎる

第一章

高校二年の春、白石ひまりは、できるだけ目立たずに生きようと決めていた。

けれど、その決意は、放課後の路地裏であっさり壊れる。

「離して」

低い声でそう言ったのに、絡んできた男たちは笑うだけだった。制服の袖をつかまれ、ひまりが顔をこわばらせた、その瞬間だった。

バイクのエンジン音が、路地に鋭く響いた。

男たちの前に止まったのは、黒いバイクを先頭にした数台の単車だった。降りてきたのは、誰もが目を奪われるような男の子たち。

先頭に立つのは、黒髪に鋭い目をした神崎蓮。近隣でも名の知れた暴走族、煌牙の総長だった。
< 1 / 25 >

この作品をシェア

pagetop