きみの居ない春を、まだ知らない
玲奈は小さく息を吐いて、乗り込んだ


窓に映った自分の顔を見る


いつもと変わらない


仕事用のブラウスに、薄いメイク


髪もいつも通りにまとめている


何も特別じゃない


ただの仕事だ


そう何度も言い聞かせた


ギャラリーに着くと、受付の女性に名前を伝えた


「出版社の小川玲奈です」


「お待ちしていました 朝倉さんはすでに中にいらっしゃいます」


その言葉を聞いた瞬間、心臓が跳ねた


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