きみの居ない春を、まだ知らない
湊は壁に飾られた写真を見る
そこには、夕暮れの駅が写っていた
誰もいないホーム
ベンチだけが残っている
「人がいなくなった場所のほうが、その人がいた時間を想像できるから」
「いた時間?」
「誰かが座っていた椅子とか、誰かが使っていた部屋とか」
湊は静かに話した
「その人がいるときは、ただの椅子や部屋なんだよね」
「はい」
「でも、いなくなった瞬間に意味が変わる」
玲奈は黙って聞いていた
そこには、夕暮れの駅が写っていた
誰もいないホーム
ベンチだけが残っている
「人がいなくなった場所のほうが、その人がいた時間を想像できるから」
「いた時間?」
「誰かが座っていた椅子とか、誰かが使っていた部屋とか」
湊は静かに話した
「その人がいるときは、ただの椅子や部屋なんだよね」
「はい」
「でも、いなくなった瞬間に意味が変わる」
玲奈は黙って聞いていた