きみの居ない春を、まだ知らない
「俺の中ではね」


玲奈は少しだけ笑った


昔から、湊はこうだった


自分の中にあるものを、全部は見せない


それが少し寂しくて


でも、今は嫌じゃなかった


海を見ながら歩いていると


湊が突然足を止めた


「玲奈」


「ん?」


「一つ聞いていい」


「何」


< 44 / 129 >

この作品をシェア

pagetop