きみの居ない春を、まだ知らない
玲奈の中には小さな不安が生まれた


また失ったらどうしよう


その気持ちが、少しずつ大きくなっていた


ある夜


湊の部屋で映画を見ていた


玲奈は画面を見ているふりをしていた


湊がリモコンを置く


「玲奈」


「ん?」


「今日、変だよ」


「そう?」


「うん」


< 55 / 129 >

この作品をシェア

pagetop