ガチ王子の友達教育係になりました。
1 ぼっち飯王子
 

 キーンコーンカーンコーン―――……。

 4時間目終了。そしてこれは、昼休みが始まることを知らせるチャイムでもある。



 「課題見せたんだから今日の昼飯奢りな!」

 「えー飲み物とかで勘弁してよ~っ」



 クラスメイト達が教室をばらばらと出ていく。

 私は教科書を机の中にしまい、学校指定のスクールバッグからお弁当を取り出した。

 今日の卵焼き、自信作なんだよね。前よりもきれいに焼けたんだ。



 「カナちゃーん、一緒にお弁当食べ……」



 と言ったところで、気づく。

 そうだ、休みなんだっけ……。


 カナちゃんこと平野(ひらの)カナちゃんは、私・細松(ほそまつ)和歌音(わかね)の唯一の友達。

 3か月ほど前に高校へ入学した私たちは、出席番号順で教室の席が前後になり、カナちゃんが話しかけてくれて仲良くなった。


 お昼休みはいつも一緒にお弁当を食べているんだ。しかし今日は学校を欠席している。

 朝連絡が来てたんだけど、どうやら熱が出たらしい。最近は気温の高低差が激しいし、体温調節って難しいよね〜。


 とか、のんきなこと考えてる場合じゃない。

 カナちゃんがいないというということはつまり、私は一人でご飯を。

 教室のど真ん中で……さすがにその勇気はない。


 ど、どっかに逃げようかな。
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