雪山に捨てられた少女、伝説の元最強諜報員に拾われる。無自覚万能令嬢は『普通の生活』をお望みです!

 ガレスは胡乱げに見つめるエノレアの質問には答えず、大丈夫だと繰り返す。
 何を根拠に? と思わなくはないが、あまりにも自信満々なので、なんだかエノレアまで大丈夫な気がしてきた。

 文官ならそれなりの額を安定して稼げる。第一級文官ともなれば新人でもかなりの金額だろう。ガレスに仕送りしても手元にお金は残るはずだ。

「じゃあ、ためしに受けてみようかな」
「おお、そうしろ」

 ガレスは頷く。

(落ちたら木こりになればいいや)

 そんな軽い気持ちで、エノレアは第一級文官試験の申し込みをしたのだった。
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