雪山に捨てられた少女、伝説の元最強諜報員に拾われる。無自覚万能令嬢は『普通の生活』をお望みです!
◇ ◇ ◇
橋梁の視察から二週間が経った。
青嵐宮では、レニオスはエドガーを執務室に呼び、打ち合わせをしていた。
「さすがにおかしいです」
そう言ったのは、エドガーだ。
「この前の馬車の件に加え、暴漢にも襲われるし、先日は馬が暴れ出し、昨日は植木鉢が落ちてきました。こんなに立て続けにトラブルが起きるなんて、考えられません!」
エドガーは興奮気味に訴える。
発端は、視察の際に馬車の車軸が削れていたことだった。その際は前回乗った際に硬い石にでもぶつかって傷ついたのだろうとしか思っていなかった。
しかし、その日のうちに暴漢に襲われ、その後も次々とレニオスの周辺で不審な出来事が発生している。
乗っていた馬が急に暴れ出す。通行中に植木鉢が落ちてくる……。
さらに不審なのは、先日レニオス達を町で襲ってきた暴漢が牢の中で死んだという知らせが来たことだ。食べ物を喉に詰まらせたようだという検視結果だったが、口をふさぐために殺されたと考えたほうが自然だ。
「誰かが糸を引いている可能性は高いな、犯人の狙いは俺か……」
「はい、そう思います。真犯人を早急に見つけるべきです。このままでは、殿下の身に何があるかわかりません」
「俺を心配してくれるのか?」
「当たり前でしょう! このままでは安心して仕事に集中できませんよ」
「それは大変だ。お前がいないと、青嵐宮は回らないというのに」
橋梁の視察から二週間が経った。
青嵐宮では、レニオスはエドガーを執務室に呼び、打ち合わせをしていた。
「さすがにおかしいです」
そう言ったのは、エドガーだ。
「この前の馬車の件に加え、暴漢にも襲われるし、先日は馬が暴れ出し、昨日は植木鉢が落ちてきました。こんなに立て続けにトラブルが起きるなんて、考えられません!」
エドガーは興奮気味に訴える。
発端は、視察の際に馬車の車軸が削れていたことだった。その際は前回乗った際に硬い石にでもぶつかって傷ついたのだろうとしか思っていなかった。
しかし、その日のうちに暴漢に襲われ、その後も次々とレニオスの周辺で不審な出来事が発生している。
乗っていた馬が急に暴れ出す。通行中に植木鉢が落ちてくる……。
さらに不審なのは、先日レニオス達を町で襲ってきた暴漢が牢の中で死んだという知らせが来たことだ。食べ物を喉に詰まらせたようだという検視結果だったが、口をふさぐために殺されたと考えたほうが自然だ。
「誰かが糸を引いている可能性は高いな、犯人の狙いは俺か……」
「はい、そう思います。真犯人を早急に見つけるべきです。このままでは、殿下の身に何があるかわかりません」
「俺を心配してくれるのか?」
「当たり前でしょう! このままでは安心して仕事に集中できませんよ」
「それは大変だ。お前がいないと、青嵐宮は回らないというのに」