世界で1番近い君と、1番遠い初恋

けれど、小学生から中学生へと成長するにつれ、お互いの生活は少しずつ、けれど確実に変化していった。

部活動、日々の勉強、新しく広がっていく人間関係。

気づけば電話をかける頻度は月に一度になり、季節に一度になり、いつしか1年に一度────
お互いの誕生日にメールを交わすだけの関係になっていた。


​『瑠華、誕生日おめでとう。14歳だね。背、伸びた? また絶対会いたいな。』

『ありがとう幸平。幸平もあと3日で14歳だね。私は少しだけ伸びたよ。私も、ずっとずっと会いたい。』


​文字だけの素っ気ないやり取りになっても、私の胸の奥にある温度は一向に冷めなかった。

むしろ、会えない時間が長くなればなるほど、私の中で『幸平』という存在は神聖化され、眩しさを増していくようだった。



​中学生になると、私の置かれた環境は少しずつ歪な方向へと動き始めた。


​「橘さんって、本当に可愛いよね。モデルとかやらないの?」

「橘さん、お願いだから俺と付き合ってくれない?」


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