世界で1番近い君と、1番遠い初恋

​思春期を迎え、成長するにつれて、私は男子からの視線をあからさまに集めるようになった。

自分で言うのも変だが、鏡に映る自分の顔が変わっていくのは分かっていた。

だけど、どれだけ周囲にチヤホヤされようと、私の心はどこまでも冷めていた。

​朝、靴箱を開ければ入っている手紙。

放課後、校舎の裏や体育館の裏に呼び出されて届く真っ直ぐな告白。

他校の男子生徒から駅前で連絡先を聞かれる日々。

​けれど、誰にどんなに真剣な目で
「好きだ」
と言われても、どれほど魅力的だと噂される男子にアプローチされても、私の心が揺らぐことは一度たりともなかった。


​「ごめんなさい。私、ずっと好きな人がいるから……付き合えません。」


​何人目か分からないくらい告白を断った秋の放課後、断られた男子生徒は悔しそうに拳を握り締め、捨て台詞のように吐き捨てた。


「好きな人って誰だよ! いつも一人で誰とも付き合わないくせに! 遠くにいるとか言ってるけど、本当は誰も好きじゃないんだろ!? 気取ってるだけだろ!」



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