いちご色の恋予報♡
1☆君との出会い
春のはじまり。
桜が舞う坂道を、白石いちかは小走りでのぼっていた。

今日は高校二年の始業式。
寝ぐせを直すのに時間がかかって、朝から少しだけついていない。

「やばっ、遅れる」

そうつぶやいた次の瞬間、角を曲がってきた誰かとぶつかった。

「きゃっ」

落ちそうになったいちかの腕を、とっさに支えたのは、背の高い男の子だった。

「大丈夫?」

低くてやさしい声。
顔を上げた瞬間、いちかの心臓はどくんと跳ねた。

きれいな黒髪。
少し眠たそうな目。
なのに、まっすぐ見つめられると息が止まりそうになる。

「ご、ごめんなさいっ」

「いや。走ると危ないよ」

そう言って彼は、いちかのバッグについた小さないちごのキーホルダーを見て、ふっと笑った。
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