『みすとら』 小さな恋の物語

7.第一印象

ブルーシートが取られると、およそ5m四方の檻の中に七匹の動物たちがいました。
茶色のイヌ(ゴールデンレトリバー)、ヤギ、黒い柴犬、ピューマ、白黒のブチ猫、ハリネズミ、白ウサギがいました。

「!」
「?」
「かわいい~」
「?ど~すんの、これ?」
「何が始まるの?」
「あは~」
「・・・」
みんなのリアクションは、それぞれ個性的でした。
「交換留学生の方々です。それぞれに仲良くしてください」
校長先生は、能天気に言いました。
「これが交換留学生の訳がないでしょう! な~にが、仲良くよ。動物と仲良くしろと? 何よー、小学生のときと一緒じゃない!あたしは、お断りだわ!」そよりさんが大きな声で言いました。
「今は動物の姿をしていますが、彼らが心を開けば少しずつ人間の姿に見えてきます。中には、社長や資産家のご子息もおられます。これは一つのチャンスなのです」
「!」
「?」
「あは~」
「・・・」
「かわいい~」
「ブツブツ・・・」
「う~~~ん・・・」そよりさんは、どのドーブツさんと仲良くするか考えていました。

そよりさんは茶色の犬に、ユキはブチ猫に、カスミはヤギに近づいて頭や体を撫でていました。私は、誰も近づかなかったネズミに近づいてみました。小学校の時よりも、動物たちの身体は一回り二回り大きくなっていました。それぞれに、小学生の時に最初に遊んだ動物を選択していました。
「やっほ~。怒っていないかな?」
「やっだ~っ、キヨはネズミに触るの?」ユキが言いました。
「大丈夫でしょ。毒はなさそうだもん」
「そうじゃなくってさ~」ユキは行ってしまいました。
ネズミに近づいてみると、ハリネズミでした。
「おっほ~っ、針がこんなに飛び出るんだ! チクチクするよ」
警戒したらしく、優しく声をかけると針を引っ込めてくれました。頭をナデナデして声をかけました。
「緊張していたんだね~。知らないところに連れてこられたもんね~」
「ナデナデ、すやすや」ハリネズミは眠ってしまいました。

この学校で、まともな授業を受けたことがありません。七人しかいないのでテストをしてもしょうがないし、大学まで行けることが決まっていました。
「?(あれ? 七人いたっけ? いつも五人じゃなかった? 思い出せない・・・)」いつもこうなるので、細かく考えることを止めました。
学園では、体育や、家庭科や、音楽の授業が多く、演劇の練習もしていました。他の学校のことは分かりません。世の中の学校というものは、みんな同じだと思っていました。
「(そもそもこの学校は何なのだろう?)」疑問を持っても答えが出ないまま、時がたってしまいます。合唱祭や、体育祭など大勢が参加する催しには、大勢の生徒が参加していますが、一人ひとりの顔が思い出せません。この学園と私たちの存在自体が謎に包まれていました。
核心的なことを思い出そうとすると、眠くなるのよね~。まだ授業中なのに~。
「ZZzz・・・」
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