一か月だけの契約妻のはずが、恋愛経験ゼロの私を社長が溺愛してきます
「おいで」
手を差し出すと、サンちゃんが湊さんの腕の中から身を乗り出した。
「人見知りしないんだ、この子」
湊さんが笑いながら、サンちゃんを私のほうへ差し出す。
恐る恐る両手を伸ばす。
すると、サンちゃんは嫌がる様子もなく、私の腕の中に収まった。
そっと抱き上げると、サンちゃんは私の腕の中で尻尾を振った。
「ふふ……可愛い」
小さな身体から伝わってくる温もりに、自然と頬が緩む。
さっきまで緊張していたのが嘘みたいだった。
初めて来た家。
これから一か月、一緒に暮らすことになる男性。
考えれば考えるほど不安なことばかりだったのに。
今は、腕の中で嬉しそうに尻尾を振るサンちゃんのおかげで、ほんの少しだけ肩の力が抜けていた。
「気に入ったみたいだね」
「そうみたいですね」
サンちゃんの小さな身体を抱きながら、私は笑った。
サンちゃんの頭を撫でながら答えると、湊さんが少しだけ目を細めた。
「じゃあ、家の中を案内するよ」
「お願いします」
湊さんに促され、私はサンちゃんを抱いたまま玄関を上がった。
改めて家の中を見渡してみる。
広い玄関には、余計なものがほとんど置かれていない。
靴もきれいに揃えられていて、床には埃ひとつ見当たらない。
けれど、冷たい印象はなかった。
きちんと整理されているのに、どこか人が暮らしている気配がある。
さっき庭を見たときにも思ったけれど、湊さんはこういうところもきちんとしている人なのかもしれない。
仕事ができて、家も大きくて、犬まで飼っている。
昨日までほとんど知らなかった人なのに、こうして生活の場を見せてもらうと、少しずつ知らなかった部分が見えてくる。
手を差し出すと、サンちゃんが湊さんの腕の中から身を乗り出した。
「人見知りしないんだ、この子」
湊さんが笑いながら、サンちゃんを私のほうへ差し出す。
恐る恐る両手を伸ばす。
すると、サンちゃんは嫌がる様子もなく、私の腕の中に収まった。
そっと抱き上げると、サンちゃんは私の腕の中で尻尾を振った。
「ふふ……可愛い」
小さな身体から伝わってくる温もりに、自然と頬が緩む。
さっきまで緊張していたのが嘘みたいだった。
初めて来た家。
これから一か月、一緒に暮らすことになる男性。
考えれば考えるほど不安なことばかりだったのに。
今は、腕の中で嬉しそうに尻尾を振るサンちゃんのおかげで、ほんの少しだけ肩の力が抜けていた。
「気に入ったみたいだね」
「そうみたいですね」
サンちゃんの小さな身体を抱きながら、私は笑った。
サンちゃんの頭を撫でながら答えると、湊さんが少しだけ目を細めた。
「じゃあ、家の中を案内するよ」
「お願いします」
湊さんに促され、私はサンちゃんを抱いたまま玄関を上がった。
改めて家の中を見渡してみる。
広い玄関には、余計なものがほとんど置かれていない。
靴もきれいに揃えられていて、床には埃ひとつ見当たらない。
けれど、冷たい印象はなかった。
きちんと整理されているのに、どこか人が暮らしている気配がある。
さっき庭を見たときにも思ったけれど、湊さんはこういうところもきちんとしている人なのかもしれない。
仕事ができて、家も大きくて、犬まで飼っている。
昨日までほとんど知らなかった人なのに、こうして生活の場を見せてもらうと、少しずつ知らなかった部分が見えてくる。