俺様王子と空とキス。
EP1✳︎はじまりのキス
「……うぅ、う…っ…」
「柚葉〜そんな泣かないでってば〜」
私は今、号泣中。
1年の頃からずーっと好きだった先輩に、あっけなく振られたのだ。
「もう、立ち直れないよぉお」
「男なんて他にもいるって。ね?」
横で私を慰めてくれているのは、同じクラスのA組で親友の堂々愛美(トウドウマナミ)。
愛美は私のお姉さん的な存在で、サラサラのストレートの黒髪ロングに、今日もメイクはバッチリだ。
「5時間目サボっちゃおっかな」
「わたしサボれないよ?だって次の移動教室、一ノ瀬くんと一緒だし♪」
「じゃあ1人でサボります〜」
愛美の言う一ノ瀬って人は、隣のB組の学年1のイケメン男子。
髪は金髪、身長180センチ、色白の整った綺麗な顔立ちのいわゆるモテ王子。
周りにはいつも女子の取り巻きがいて、キャーキャーと黄色い声が上がっている。
そんな人に興味のない私はフラッと屋上の扉を開けた。