俺様王子と空とキス。
−−−ガラッ
「おい俺の彼女、一緒に帰んぞ」
一ノ瀬の発言により、教室の女子達はざわめき始める。
『一ノ瀬くん、彼女いたの?』
『え、だれ?だれなの!』
『玲央様に彼女ぉ!?』
四方八方から騒ぎ立てる女子達の声に、わたしは嫌な予感しかしない。
タッタッ−−…
少しずつ私の席に近づく一ノ瀬。
め、目の前で止まった…。
「おい、呼んでんだろ早く行くぞ」
「ちょ、ちょっと!」
一ノ瀬は私の腕を掴んでそのまま教室を出た。
「ゆ、ゆずはぁ!?」
後ろからは驚いている愛美の声が聞こえる。
後ろを気にしながら歩く私のことなんて、一切気にしない一ノ瀬は、私の手を繋いで真顔で廊下を歩いている。
周りの視線が……す、すごいぃー…
「ねぇ!ちょっと待ってってば!」
「なに」
「いや何じゃないし!私あんたの彼女じゃないんですけど!」