俺様王子と空とキス。
−−ガタンゴトン、ガタンゴトンッ−−…
帰宅ラッシュのこの時間帯は満員電車。
ちょっと気を抜くと、一ノ瀬の体にあたりそうだった。
ガタン
「ひゃっ!」
「危ねぇから、つかまってろ」
カーブで体が倒れた私は、一ノ瀬の胸の中に無理やり引っ張られた。まだまだ急速に走る電車の中、私は一ノ瀬のブレザーの裾につかまった。
「あ、ありがと…」
「ん」
なんだか少女漫画みたいなシチュエーションに、恥ずかしくなった私は下を向いた。
ずっと先輩しか見てこなかったけど、確かにイケメンだしかっこいいよなぁ。
そりゃファンクラブもできるわけだ。