俺様王子と空とキス。
そういえば、引いた紙になんて書いてあったんだろう。
「ねぇ、紙に何て書いてあったの?」
「…なんでもいいだろ。」
「えーなんでよ!気になるじゃん?」
「…アイツに勝ったら教えてやるよ。まぁ、余裕で勝つけどな。」
この一ノ瀬が言う“アイツ”は春斗先輩だ。
確かに、あんなに足が速いなら、春斗先輩とかなりいい勝負になってしまうのではないかと思う。
『学年別リレーの人は並んでください』
いよいよだ。出るはずのない私が、なんだか緊張してきた。
「…頑張って、よね。」
「あったりめーだろ。しっかり目に焼き付けとけよ。」
ちょっと視線を逸らしながらも、集合場所に走っていく一ノ瀬の背中をぼーっと眺めていた。
勝ってくれたら…ちゃんと話そう。